「3万円、4万円といった高価格帯のヘッドホンを選べば、必ず“いい音”が手に入る」
そんなふうに思っていませんか?
でも実際には、価格よりも“バランス”こそが満足度を左右します。
JBL Tour One M3は、音質・装着感・ノイズキャンセリング・操作性――そのすべてが高水準でまとまっている、まさに“完成度の高い一台”。
この記事では、ただ高音質なだけじゃない、使い心地まで含めて「買ってよかった」と思える理由を、実体験をもとにレビューしていきます。
【総合評価95点】JBL「Tour One M3」の特徴

ワイヤレスヘッドホンの完成形と言っていいほどのクオリティーかつ快適な装着感から、総合評価を95点としました。※5.5.万円以下のヘッドホンとして算出
次に「JBL Tour One M3」の特徴について、良い点と残念な点についてまとめてみました。
- 音質にこだわりのある方でも納得できる音質
- モチモチ、ふわふわのクッションで長時間付けていても疲れない
- 音楽だけでなく、動画や映画を迫力ある空間サウンドで楽しめる
- 折り畳めるかつ、専用ケースがあるから持ち運びやすい
- LDACとマルチポイントの併用ができない
- アプリの機能がたくさんあり過ぎて使いこなせないかも
スペック・価格の一覧表
JBL「Tour One M3」のスペックについてまとめてみました。
発売日 | 2025/5/29 |
販売価格 | 57,200円(税込) |
充電方式 | USB Type-C |
コーデック | SBC AAC LDAC LC3 |
防水性能 | ー |
連続再生時間 | 約70時間(BTオン&ANCオフ時) 約40時間(BTオン&ANCオン時) |
充電時間 | 2時間 |
マイク | ○ |
カラーバリエーション | ブラック モカ |
重さ | 278g |
マルチポイント | ○ |
JBL「Tour One M3」をおすすめできる方

先程解説させて頂いた「Tour One M3」の特徴をもとに、このヘッドホンをおすすめできる方についてまとめてみました。
- 好きなアーティストの歌声や楽器の音を、もっとリアルに楽しみたい方
- 移動中やカフェで作業する時に静かな空間を求められる方
- 長時間使っても耳や頭が痛くなりにくいヘッドホンをお探しの方
- トランスミッターを使ってテレビやゲーム機に接続したい方
- 機能がシンプルなヘッドホンをお探しの方
- コンパクトに折り畳めるヘッドホンをお探しの方
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タップできる目次
JBL「Tour One M3」のレビュー
「Tour One M3」を使ってみた感想や、使い勝手をご紹介します。
製品の外観や同梱物

「Tour One M3」のパッケージは、いつも通り環境に配慮された厚紙を採用、梱包には問題なくヘッドホン自体は綺麗な状態で届きました。

「Tour One M3」のパッケージには、ヘッドホン本体に加えてトランスミッター、Type-Cケーブル、3.5mmアナログケーブル、Type-Aアダプター、専用ケース、説明書が同梱されています。

ケーブルがあるので、パソコンやゲーム機でも使える

ヘッドホンのデザインはこんな感じ。
全体的にマットな質感で、ロゴもさりげなくあしらわれているので、ヘッドホンが主張しすぎないところが個人的には好印象。
ちなみに、重さは約278gとオーバーイヤーヘッドホンの中では平均的な重量でした。

高級感のあるデザインで、所有欲も満たしてくれる

ハウジングの内側には「L」と「R」の記載があるので、使用するときに左右を間違えることはありません。
また、可動域の広いスイーベル機構にも対応してるから無理なく首に掛けることもできます。

細かいことだけど、「L」と「R」の記載があるのは嬉しい

ハウジングの側面には物理ボタンが配置されていて、音量やノイキャンのオンオフの操作が行えます。
背面にはタッチセンサーが配置されており、再生の一時停止/開始や受話を行うことができます。

ほとんどの操作をヘッドホンから行えて便利
音質|前作よりも明らかに音質が良くなっている

JBL Tour One M3の音は、一言で言うと「リアルで気持ちいい」。聴き慣れた曲でも、思わず「えっ、こんな音入ってたん?」と驚くくらい、細かい部分までしっかり聞こえるようになってる。
その理由のひとつが、JBLが新しく採用した「マイカドームドライバー」。このドライバーが、低音・中音・高音すべてのバランスをうまく整えて、音をクリアに再生してくれる。重低音はしっかり響くのに、決してボワつかず、シャープにまとまってる。
だからロックやヒップホップのような迫力ある音楽はもちろん、ジャズやアコースティックのような繊細な音も気持ちよく聴ける。
特に印象的なのが、ボーカルのリアルさ。息づかいや口の動きすら感じ取れるほどの解像感で、まるで歌い手がすぐそばで歌ってくれてるような没入感がある。それでいて音の輪郭に丸みがあって、聴き疲れしにくいのもポイント。
しかも、今回からワイヤレスでもハイレゾ相当の高音質が楽しめる「LDAC」に対応。スマホとBluetoothでつなぐだけで、CDよりも高精細な音が楽しめるから、ケーブルなしでも音に妥協したくない人には嬉しい。
全体として、JBL Tour One M3のサウンドは、細やかさと迫力のバランスが絶妙。音楽のジャンルを選ばず、どんな人が聴いても「ええ音やな」と感じられる、完成度の高い仕上がりになっています。

一台あればいろんな場面で活躍してくれる
ノイズキャンセリング|同価格帯トップレベルの静けさ

「Tour One M3」のノイズキャンセリングは、まさに「静けさを身にまとう」レベル。前モデルより最大約13dB強化されたTrue Adaptive Noise Cancelling 2.0を搭載し、周囲の雑音をリアルタイムで分析&最適化。
合計8つのマイクが、飛行機のエンジン音、カフェの話し声、電車の走行音といった環境ノイズをしっかり抑えてくれる。
特に驚くのは、ノイズが「消える」というより「そもそも存在しなかった」かのような自然さ。
耳がツンとするような違和感もなく、音楽だけがふっと浮かび上がる感覚が味わえる。さらに、外音取り込みモードも進化していて、会話や周囲の音を必要なときに自然に取り込めるから、ヘッドホンを外さずに済むシーンも多い。
場所を選ばず、どこでも“自分だけの静寂”を手に入れられるこのノイキャン性能は、通勤・カフェ・出張など、日常的にヘッドホンを使う人にとってかなり頼もしい存在になるはず。
装着感|3時間以上使っていても耳が痛くならない

「Tour One M3」長時間の使用でも快適さを保てるように設計されています。イヤーパッドには高品質なプロテインレザーと新開発の低反発スポンジを採用。
耳全体を優しく包み込むようなフィット感があり、圧迫感が少ないのにしっかり密閉されているのが特徴です。

側圧も絶妙で、ヘッドホン特有の“締め付けられる感じ”がなく、3時間以上つけていても耳や頭が痛くなりにくい構造になっています。
さらに、イヤーカップ内の空間にゆとりがあり、耳がパッドに直接押し付けられることがないので、蒸れや熱こもりも抑えられています。
この構造は音にも良い影響を与えていて、音場の広さや自然な響きの演出にもつながっています。
装着した瞬間に「あ、これは長く使えるな」と感じられる心地よさがあり、音楽や作業にじっくり没入したい人にはぴったりの仕上がりです。
外音取込機能|まるで自分の耳で聞いているかのような感覚

JBL Tour One M3の外音取り込み機能は、従来のモデルから大きく進化していて、かなり自然な聞こえ方を実現しています。
イヤホンやヘッドホンにありがちな「こもった感じ」や「違和感のある音」ではなく、まるで何も装着していないかのように外の音がクリアに入ってくるのがポイント。
周囲の環境音だけでなく、自分の声の聞こえ方も自然で、声のこもり感がかなり軽減されています。
さらに、状況に応じて取り込む音の量をアプリで細かく調整できたり、「トークスルー」機能を使えば、音楽の音量を自動で下げて、すぐに会話できるのも便利。
レジでの支払い時やちょっとした会話、宅配の受け取りなど、わざわざヘッドホンを外さなくてもスムーズに対応できる。
日常使いでの快適さがぐっと上がるこの外音取り込み機能。室内でも屋外でも、音楽と周囲の音をうまく共存させたい人にとっては、かなり魅力的なポイントだと思います。
トランスミッター機能|Bluetoothでゲーム機やテレビと繋げられる

「JBL Tour One M3 smart tx」には、モニターを搭載したトランスミッターが付属します。
このモニターでは、同社の「TOUR PRO 3」の充電ケースのようにスマホにアプリを入れなくてもカスタマイズできる機能が搭載されています。
ノイキャンのオンオフだけでなく、さまざまな設定を変更できるからとても便利かつ、今までのヘッドホンになかった斬新な機能です。

トランスミッターとしての機能も兼ね備えていることから、ゲーム機やテレビと接続して使用することもできます。
遅延もほとんど感じないので、音ゲーやFPSなどのゲームでも違和感なく遊ぶことが可能。

飛行機のモニターと接続して使うこともできるよ
その他の機能|便利な機能が充実
JBLには専用のアプリ「JBL Headphones」が用意されており、アプリを活用することでイヤホンの性能を最大限引き出すことが可能です。
アプリで設定できることを一覧でまとめてみました。
- ノイズキャンセリングと外音取り込みの切り替え
- トークスルーによる音量自動調整
- プリセットEQとカスタムイコライザー設定
- 空間サウンドとヘッドトラッキングの切り替え
- マルチポイント接続の管理
- タッチ操作・ボタンのカスタマイズ
- 装着検出による自動再生・停止
- 通話音質やマイク感度の調整
- 音声アシスタントの割り当て
- ファームウェアアップデートの実行
- 音質優先/低遅延モードの切り替え
アプリを使えばたくさんの充実した機能を使用することができます。
まとめ-こんな方におすすめ-
「Tour One M3」は、音質・静音性・快適さのバランスが非常に高く、普段使いから音楽鑑賞まで幅広く活躍する一台です。
細かな設定まで自分好みに調整できる自由度の高さも魅力。やや重さや設定の複雑さはあるものの、それを上回る完成度の高さがしっかり感じられます。「音にも使い心地にも妥協したくない」という人には、間違いなくおすすめできるヘッドホンです。
最後に、「Tour One M3」をおすすめする方と、こんな方にはおすすめできない方をまとめましたので、ご参考いただけたら幸いです。
- 好きなアーティストの歌声や楽器の音を、もっとリアルに楽しみたい方
- 移動中やカフェで作業する時に静かな空間を求められる方
- ワイヤレスでも音質には妥協したくない方
- 長時間使っても耳や頭が痛くなりにくいヘッドホンをお探しの方
- 機能がシンプルなヘッドホンをお探しの方
- コンパクトに折り畳めるヘッドホンをお探しの方
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家電量販店のオーディオコーナーで店員をしつつ、大好きなイヤホン・ヘッドホンの魅力を発信しています。