【2024年最新版】ワイヤレスヘッドホンの選び方|音質や接続性能など重要なポイントを解説

ワイヤレスヘッドホンの特徴は、ケーブルがないため、場所やシーンを問わずに使用できることです。

一昔前のBluetoothは接続や音質に課題がありましたが、最近の技術の進化はすさまじく、有線と同じレベルで再生できる高音質モデルも登場しています。

また、音質だけでなく、接続の安定性も向上しており、マルチポイントなどスムーズにデバイスを切替えられる機能も実装され、使い勝手も向上しています。

しかし、一部の製品では接続が途切れやすかったり、音質が悪いといったワイヤレスならではの欠点も存在します。

ワイヤレスヘッドホンを検討する方の参考となるよう、利用シーン別に注目するべき機能や注意点をわかりやすく解説しています。

この記事では、ワイヤレスヘッドホンの選びのポイントとおすすめの5つのメーカーをご紹介致します。

筆者のプロフィール

家電量販店のオーディオコーナーで店員をしつつ、大好きなイヤホン・ヘッドホンの魅力を発信しています。

ワイヤレスヘッドホンの選び方

ワイヤレスヘッドホンを選ぶ際には、注意すべきポイントがいくつかあります。

まず、ワイヤレスヘッドホンを必要とする理由を明確にすることが大切です。

使用スタイルや求める機能、高音質の重要性やコストパフォーマンスのバランスなど、優先順位を決めておくことで、最適なモデルを選ぶことができます

使い方や使う場所で選ぶ

ワイヤレスヘッドホンは文字通り、コードを必要としないヘッドホンです。

コードの制限が無いため自由に動き回ることができ、接続しているスマホやPCが手元になくても、本体から簡単に操作できるため、便利に使うことができます。

ワイヤレスヘッドホンをどこで使うのか?どんな風に使いたいのか?

あなたのライフスタイルと利用シーンを考えながらぴったり合う仕様のヘッドホンを探しましょう。

周囲に人がいる環境で使用する方

電車やバスの中でヘッドホンを使用する場合、周囲への音漏れが気になりますよね。

ヘッドホンには開放型と密閉型の2種類があり、密閉型(赤丸部分に隙間が無い)は遮音性が高いので、音漏れが少なく周囲に気を遣うことなく音楽を楽しむことができます。

開放型(青丸部分がメッシュ状)のヘッドホンは、音漏れや周囲の音が入ってくるので、屋外や家の中で使うのが一般的です。開放型のワイヤレスヘッドホンは珍しく、主流は密閉型になります。

それぞれにメリット・デメリットがあるので、表にまとめてみました。

密閉型開放型
メリット小さな音でも聞こえるので耳に優しい周囲の環境音が聞こえる
デメリット音のクリアさに欠ける音漏れがする
遮音性高い低い
音質迫力ある重低音クリアな音質
使用場所公共の場屋外や家

周囲の環境音が気になる方や長時間の使用を想定されている方

ワイヤレスヘッドホンには、耳を覆うオーバーイヤー型と耳に乗せるオンイヤー型の2種類があります。

ヘッドホンの形状だけでなく、音の聞こえ方も変わってきます。周りの音が気になる方や長時間の使用を想定している方は、オーバーイヤー型がおすすめです。

それぞれの特長をまとめてみました。

オーバーイヤー型オンイヤー型
メリット耳を包み込むので長時間着けていられる小型で軽い傾向にあるので持ち運びやすい
デメリット折り畳めないモデルは持ち運びがかさばる耳に載っているので痛くなりやすい
遮音性高い普通
音質音の広がりを感じられる低音が逃げやすい構造なので、物足りなく感じるモデルもある
ノイズキャンセリング機能対応可能×

音質を重視される方

ワイヤレスヘッドホンは音質を圧縮した音源を再生するため、音質を追及することが不利だと言われてきました

しかし、近年は技術向上や改善が進み、有線ヘッドホンと遜色のない高音質のモデルも登場してきました。

CD音源の約6倍ものデータ量を持つ高音質の音源で、ハイレゾと呼ばれています。

ハイレゾ対応のヘッドホンには、日本オーディオ協会の「ハイレゾオーディオロゴ」が表記されています。

価格を抑えつつ高音質で音楽を楽しみたい方は、有線でも接続できるモデルを選ぶことで、用途によって切替えて使えます。

また、ノイズキャンセリング機能を搭載したワイヤレスヘッドホンであれば、周囲の雑音を軽減してくれ没入感のある環境で音楽を楽しめます。

動画やゲームをするときの遅延が気になる方

使用環境にもよりますが、Bluetoothのバージョンが4.0以上であれば、安定した接続と低遅延で動画やゲームを楽しむことができます

近年発売されたほとんどのヘッドホンでは、Bluetooth4.0以上を搭載しているので、あまり気にする必要はありませんが、コーデックには注意が必要です。

コーデックとは、スマホからヘッドホンにデータを転送する際の圧縮方式で、高音質のコーデック(LDAC)などはデータ容量が大きいため、映像とズレが生じてしまいます

とはいえ、コーデックは切替えることができるので、動画やゲームをする時は切替えて使うことでストレスなく楽しむことができます。

名称遅延音質対応機種
SBC遅延を感じる標準的な音質すべて
AAC体感できる遅延はないSBCより高音質iPhoneなどのApple製品
aptX体感できる遅延はないCD相当の音質一部のandroid端末
LDAC遅延を感じるハイレゾ相当の音質一部のandroid端末

ワイヤレスヘッドホンに求める機能

通話機能

ほとんどのワイヤレスヘッドホンには、マイクが搭載されています。

通話だけでなくWEB会議にも使え、ヘッドホンに配置されたボタンで受話から音量調整まで一通りの操作を行えます。

また、周囲の雑音を抑えて、あなたの声を通話相手にクリアに届けてくれる機能を搭載したモデルもあります。

バッテリー性能

ワイヤレスヘッドホンはバッテリーを搭載しているので、充電をする必要があります。

比較的ながい時間使えるモデルが多く、オンイヤー型(耳に乗せる)でも半日以上使えるモデルや、オーバーイヤー型(耳を覆う)のヘッドホンなら最大24時間を超えるモデルもあります。

バッテリー性能が平均的な時間よりも短いと、頻繁に充電する必要もありますし、バッテリー残量もこまめに確認する手間も増えますので、購入時は必ず確認したい項目です。

12時間以上再生できるモデルであれば十分

音質の調整・イコライザー機能

最近のワイヤレスヘッドホンでは、専用のアプリに対応しているものが多く、音質を調整することができます。

様々なジャンルの音楽を聞く方や、自分の好きな音質に調整したい方は要チェックです。

メーカーによって音質の調整幅が結構違います

耐久性

ワイヤレスヘッドホンには、基本的に防塵や防水の機能は搭載されておりません

精密機器の為、屋外で使用する時や持ち運ぶ際には注意が必要です。モデルによってはコンパクトに折り畳める仕様の物や専用ケースが付属している場合もあります。

おすすめの5つのメーカー

今回ご紹介するメーカーは、SONY・BOSE・Marshall・Beat・Ankerの5社から発売されているヘッドホンを解説致します。

製品ごとに詳しいレビューをしていますので、詳細が気になる方はチェックしてみてください。

SONY:高音質に定評がある国内メーカー

SONYは日本の音響メーカーで人気が高く、高音質かつバランスの取れたクリアなサウンドが特徴で、音質にこだわる方から気軽に音楽を楽しむ方まで、幅広い層から支持を受けています。

製品ごとにコンセプトが明確に分かれており、目的や用途に合わせてヘッドホンを選ぶことができます。

WH-1000XM5:音質・機能はワイヤレスヘッドホンの中でもトップクラス

SONYの最新作、操作が簡単で快適に装着できるため、音楽や映画の視聴からテレワークまで、一日中ストレスなく使用できます。

SONY WH-CH520:ロングセラーヘッドホンの後継機、アプリに対応してより使いやすく進化

シンプルかつリーズナブルで人気を博した「WH-CH510」の後継機で、装着感や機能性が向上しています。最大50時間使えるロングバッテリーも魅力の一つ。

BOSE:特徴のある重低音が魅力

BOSEといえば、迫力のある重低音が特徴的なメーカーとして認知されており、かつては30代~50代の男性に人気があったブランドでしたが、ノイズキャンセリング搭載のイヤホンをきっかけに、女性や若い層からも注目を浴びています。

購入後も安心して使えるよう、90日間の返品保証や故障時のサポートなど、サポート面でも充実しています。

BOSE QuietComfort45:BOSEのヘッドホンで検討しているなら、これ一択だと思う

周囲の環境に合わせてノイズを自動でカットしてくれるノイズキャンセリング性能と、リッチな低音とクリアなボーカルが楽しめる高音質が特徴で、コスパの優れたヘッドホンになります。

Bose Noise Cancelling Headphones 700:ノイズキャンセリング性能が高く、原音に近い音質で音楽を楽しめる

ノイキャン性能は非常に高く、周囲の雑音をほとんどカットしてくれるぐらい優秀です。音質はフラット傾向なので、マイルドな味付けの音質になっています。

Beats:Apple傘下のメーカーなのでiPhoneとの相性が抜群

Beatsのヘッドホンは、AirPodsのようにOSで接続が行われるので、簡単に設定できるだけでなく、安定した接続も実現しています。

また、洗練されたデザインで知られており、アメリカや日本では若者を中心に人気のあるメーカーです。

響く重低音が特徴で、ロックやヒップホップと相性がいいヘッドホンになっています。

Beats Studio3 Wireless:カラーバリエーションが豊富で、ノイキャン性能も優秀

Beatsらしい重低音とパワフルな音質が楽しめるだけでなく、高いデザイン性からファッションアイテムとしても人気のヘッドホンです。また、アップルデバイス間の切替がスムーズに行えます。

Beats Solo3 Wireless:軽量でコンパクトかつ折り畳めるので、持ち運びに便利

コンパクトなボディーでもBeatsサウンドを楽しむことができます。持ち運びやすく最大40時間再生できるバッテリーも魅力です。加えて、アップルデバイス間の切替がスムーズなので使い勝手も良好です。

Marshall:デザイン性の高さと音質へのこだわりが特徴

マーシャルは、イギリスの老舗音響機器メーカーで、アンプなどの製造を手掛けています。音楽再生においても高い技術力を持ち、クリアなサウンドと重低音が特徴的です。

マーシャルサウンドは、ギターなどの楽器の細かな音やボーカルを艶やかに表現することができ、長年のファンも多いメーカーです。

Marshall MAJOR Ⅳ:唯一無二のデザインで、ファッションアイテムとしても注目

デザイン性の高さと艶のある音質を兼ね備えたヘッドホンです。最大80時間再生できるバッテリー能力とワイヤレス充電に対応しています。

Marshall Monitor II A.N.C:繊細な音もしっかり再現でき、圧迫感の少ないのノイキャンは長時間でも快適に使える

Marshallらしいクラシカルなデザイン。ノイキャンが周囲の雑音を軽減してくれ、静かな環境で広がりのある繊細なマーシャルサウンドを楽しむことができます。

Anker:機能が充実しており、コスパの高さが魅力

Ankerは、Googleで働いたエンジニアを中心に設立されたメーカーで、主にモバイル関連のアクセサリーを扱っています。

特に、モバイルバッテリーには強みがあり、同社のワイヤレススピーカーにも高性能なバッテリーが搭載されています。他社の同じサイズのスピーカーよりも、長時間の再生が可能です。

Ankerのスピーカーの音質は、低音と高音が強調され、力強いサウンドが特徴です。それに加えて、音質はドンシャリ傾向があります。

Anker Soundcore Space Q45:ハイレゾ音源も再生できて、ノイキャン性能も充実

高音質コーデックであるLDACに対応しており、ハイレゾ音源を再生することができます。また、周囲の環境に合わせて自動でノイキャンレベルを調整してくれるアクティブノイズキャンセリングを搭載しています。

Anker Soundcore Life Q35:軽快な着け心地と、強力なノイズキャンセリングを搭載したコスパの高いヘッドホン

このヘッドホンは、執筆時点では11,990円で販売されており、この価格帯だと考えられない程のスペックを搭載しています。コンパクトで再生時間が長い点もメリットです。

まとめ

本記事では、「ワイヤレスヘッドホンの選び方とおすすめのメーカー5選」について解説致しました。

ワイヤレスヘッドホンは数千円から数万円まで幅広く販売されていますが、無名メーカーや安価なヘッドホンの機能・性能・音質にはほとんど期待できないのが現状です。

本記事で紹介したスピーカーであれば、音質には好みがあるものの品質については自信のあるものを選定しております。

この記事が、あなたにとって最適なヘッドホン選びの参考になれば幸いです。