「コスパの良いヘッドホンが欲しい」
そんな願いを叶えてくれるヘッドホンが、Ankerから発売されている「Soundcore Life Q35」です。
もしあなたが、予算1万円前後でワイヤレスヘッドホンを探している方であれば、「Soundcore Life Q35」は候補に入れておいてください。
この記事では、筆者が実際にヘッドホンを使用してみた感想や店員として接客中に頂いたお客様の声を元に「Soundcore Life Q35」の魅力をお伝えします。
- ノイキャンの性能が高く、しっかり周りの雑音を軽減してくれる
- LDACに対応しており、高音質で音楽を楽しくことができる
- 最長60時間まで使えるので、頻繁に充電する手間が省ける
- 価格は安いが、見た目は高級感があり洗練されたデザイン
- マルチポイントとLDAC接続を同時に行えない
タップできる目次
Anker Soundcore Life Q35のレビュー
このヘッドホンの特長は、前作の「Soundcore Life Q30」では対応していなかった高音質コーデックのLDACに対応したことです。
さらに、今作からウルトラノイズキャンセリングという機能も搭載され、ハイレゾ相当の音質を静かな環境で楽しめるように進化しました。
製品の外観と使い方
このヘッドホンのデザインは前作と大きな違いは見られませんが、質感が異なっています。
前作は素材(プラスチック)の質感がそのまま出てしまっており、お世辞にも高級感のある見た目とは言えませんでした。
「Soundcore Life Q35」は、素材は同じプラスチックであるものの表面に加工を施しており、メタルのような光沢があり高級感を感じられます。
イヤーパッドとヘッドバンド部分にはレザー調の柔らかな素材が使用されており、肌触りも良好です。
ハウジング部はサラサラとしたマットな手触りで、指紋が目立ちにくくなっています。
また、右耳のハウジング部はタッチセンサーを搭載しており、モードの切替が簡単に行えます。
SONYの上位モデルに搭載されている便利な機能を同じように使えます
操作は右側のハウジング部に集約されており、音量調整や音声再生/停止ボタンが配置されています。
その都度スマートフォンを取り出すことなく、操作ができるのはうれしいですね。
再生/一時停止:音声再生/停止ボタンをクリック
受話/終話:音声再生/停止ボタンをクリック
音量を上げる:+ボタンをクリック
音量を下げる:ーボタンをクリック
次の曲へ:+ボタンを長押し
前の曲へ:ーボタンを長押し
カラーリングは、ネイビー・ブラック・ピンクの3色展開で、好みの色を選ぶことができます。
心地の良い装着感
ヘッドホンの重さは、約270gと前作よりは若干重たくなっておりますが、ワイヤレスヘッドホンとしては平均的な重さです。
装着感は良好で、側圧はマイルドでイヤーパッドとヘッドバンドが頭を優しく包み込んでくれます。
メガネを掛けている筆者でも、2時間の映画を違和感や痛みを感じることなく楽しめました。
サイズを調整するスライダー部分は、カチカチっと細かい間隔で調整するタイプ
迫力あるパワフルな音質
音質はAnkerらしいパワフルな音質で、音の傾向としてはドンシャリとなっています。
オーディオマニア向けのヘッドホンではなく、一般ユーザー向けの製品なので音楽を楽しめる音質に調整されています。
コーデックはSBC・AAC・LDACに対応しており、aptXには非対応となります。
このヘッドホンを使って、IPhoneで音楽を聞く場合はAAC接続になります。
音質は低音域に厚みがあり、中高音域はやや表現の幅が狭いものの、音場の広さも感じられる音になっています。
iPhoneから接続しても、価格を考えると十分な音質です
Android端末でLDAC接続をした場合、ハイレゾ音源を再生できるため、AACに較べて解像感が上がり、中高音域をよりクリアに聞くことができます。
LDAC接続で聞く方が音質がいいので、対応しているAndroid端末やウォークマンなどを使えるとベストだと思います。
ただし、音にこだわりが無い方にとっては、AAC接続でも十分日常使いで楽しめる音質だと思います。
同梱されているケーブル(有線)で接続しても、高音質のハイレゾで音楽を楽しめます
バーチャル試聴で音の傾向を確認
ヘッドホンから流れる音楽を録音してみたので、音の傾向が気になる方はチェックしてみてください。
動画を再生すると音楽が流れますので、イヤホンかヘッドホンでの視聴をおすすめします。
ノイズキャンセリングと外音取込機能
このヘッドホンでは、Anker独自のウルトラノイズキャンセリングが搭載されています。
ハウジング部に搭載された優秀な5つのマイクを使用して、周囲の音を集音してノイズをカットしてくれます。
実際に試してみると、低音から中音域にかけて強力なノイズキャンセリング機能を体感することができます。
SONYやBOSEの上位モデルの遮音性には劣るものの、1万円前後のヘッドホンではトップクラスの性能だと思います。
電車やバスで発生しやすい走行音を軽減してくれるので、通勤や通学が快適になります。
ノイズキャンセリング性能を疑似体験
騒音の激しい電車内を想定してノイズ軽減テストを行いましたので、気になる方はチェックしてみてください。
動画を再生すると、音が鳴りますのでイヤホンかヘッドホンの装着をおすすめします。
外音取込モードから始まり、ノイズキャンセリングモード→外音取込モードの順に変わっていきます。
外音取込機能
外音取込機能も搭載されており、ヘッドホンを装着したままでも周囲の音を聞くことができます。
性能に点数を付けるなら10点中6点の評価で、周りの音は聞こえますがやや違和感のある音声になっています。
装着したまま誰かとスムーズに会話をすることは難しいですが、電車内のアナウンスを確認するような使い方であれば問題はありません。
このヘッドホンにはマイクが搭載されているので、ハンズフリー通話をすることができます。
高音質ではないものの、普通に会話をするには問題の無いレベルの音質です。
静かな室内であれば、通話だけでなくオンラインでの会議や授業などでも使用できます。
対応デバイス
このヘッドホンは、iPhoneやAndroidにも対応しており、以下のデバイスとも接続が可能です。
iPhone・Android(アンドロイド)・ウォークマン・テレビ・PC・iPad・PS5・Nintendo Switchなど
※PCがwindowsの場合は、音楽再生の接続(A2DP)対応のBluetooth機能が必要
ペアリング方法
ペアリングは、Bluetoothを利用して接続を行います。
電源がオフの状態でボタンを長押しします。
LEDが青色に点滅すればペアリングモードに入っています。
デバイス(iPhoneなど)のBluetooth設定から「Life Q35」を選択すると接続完了です。
次回からは電源を入れると自動的に接続されます
アプリやその他の機能
専用のアプリ(Soundcore)を使うことで、ヘッドフォンの能力を最大限に引き出すことができます。
操作もわかりやすく無料で使えるのでおすすめです。
ノイズキャンセリングモード
アプリを使用することで、ノイズキャンセリングの強度を調整することができます。
「交通機関モード」・「屋外モード」・「屋内モード」の3つのモードから状況に合わせて選択できます。
イコライザー機能
アプリを使用すれば音質を調整することができます。
楽曲やシチュエーションに合わせたプリセットが豊富に用意されています。好きな音楽を聞きながら好みのプリセットが選べます。
自分好みに調整したい方には、音域ごとに調整ができるイコライザー機能が用意されています。
マルチポイント機能
アプリからマルチポイントを有効にすると、2台のデバイスと同時に接続することができます。
接続をスムーズに切替えられるため、複数のデバイスを持っている方にはとても便利な機能です。
ちなみに、LDAC接続とマルチポイント機能は一緒には使えないので注意が必要です。
睡眠モード
移動や休憩中に眠りたい時にヒーリングミュージックを流してくれる機能です。
リラックス効果のある音楽なので、ちょっとした時間でも集中して眠ることができます。
バッテリー性能
ワイヤレス製品は必ず充電する必要がありますが、バッテリー性能が低いと頻繁に充電する手間が増えるだけでなく、バッテリーの劣化にも繋がります。
このヘッドフォンは、最長60時間再生できるロングバッテリー性能を搭載しており、煩わしい充電作業を極力減らしてくれます。
さすが、モバイルバッテリーも作っている会社だけのことはありますね
着脱検知機能
ヘッドホンを外したり首に掛けることで、音楽が一時停止される機能です。
その都度音楽を止める操作をしなくて済むので便利な機能の一つです。不要な場合はアプリから機能をオフにできる点もうれしいですね。
スペック表・価格
項目 | 仕様 |
発売日 | 2021/7/28 |
メーカー小売価格 | 11.990円 |
再生時間 | 最大60時間 |
ドライバサイズ | 40mm |
充電時間 | 約2時間 |
充電方式 | USB Type-C |
通話機能 | 〇 |
有線接続 | 〇 |
マルチポイント | 〇 |
折りたたみ | 〇 |
重量 | 270g |
対応コーデック | SBC/AAC/LDAC |
Bluetooth | ver.5.0 |
AIアシスタント搭載 | × |
AIアシスタント呼出機能 | 〇 |
カラー | ブラック/ネイビー/ピンク |
Soundcore Life Q35はこんな方におすすめ
今回ご紹介した「Soundcore Life Q35」を一言でまとめると、コストを抑えつつ高い遮音性と便利な機能を搭載させた高コスパなワイヤレスヘッドホンでした。
最後に、「Soundcore Life Q35」をおすすめする方と、こんな方にはおすすめできない方をまとめましたので、ご参考いただけたら幸いです。
- ノイキャンがしっかりと効くヘッドホンをお探しの方
- 低音が強くパワフルな音質で音楽を楽しみたい方
- 音質や使い勝手を自由にカスタマイズしたい方
- フィット感が良く、耳が痛くなりにくい快適なヘッドフォンをお探しの方
- コストを抑えつつ使い勝手の良いワイヤレスヘッドホンをお探しの方
- 前作の「Soundcore Life Q30」を所有されている方(iPhoneの場合は音質に変化を感じなかった為)
家電量販店のオーディオコーナーで店員をしつつ、大好きなイヤホン・ヘッドホンの魅力を発信しています。