ハイレゾには意味がない?高音質で聞くための環境も解説


ハイレゾに対応したイヤホンの方が、音楽を高音質で楽しめるってホント?

ハイレゾ対応のイヤホンと聞くと高音質というイメージから、中級機以上の高価なイヤホンを想像する方も多いのではないでしょうか。

しかし、最近では一万円以下のイヤホンでもハイレゾに対応しているモデルもあり、その音質が気になるところです。

この記事では、意外と知られていないハイレゾ対応イヤホンの条件と、高音質で音楽を聞くための環境について解説しています。

筆者のプロフィール

家電量販店のオーディオコーナーで店員をしつつ、大好きなイヤホン・ヘッドホンの魅力を発信しています。

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【結論】ハイレゾは意味がないのか?

まずは、結論からお伝えするとハイレゾと高音質には関係があり、決して意味がないことはありません

CD音源よりも音のデータ量が多いハイレゾ音源は、表現力に優れていてより収録時の音声に近い音質で再生が可能。

ただし、イヤホンやヘッドホンを選ぶ際にハイレゾに対応しているかどうかを基準に選択することは賢明ではありません。

というのも、ハイレゾ対応イヤホンの合格基準が甘く、安価なイヤホンでもその基準をクリアできてしまっているのが現状です。

それでは、ハイレゾ音源を高音質で音楽を楽しむには、どのようなイヤホンや環境が必要なのでしょうか?順を追って解説していきます。

そもそもハイレゾとは?対応の音源やイヤホンについて

ハイレゾとは、ハイレゾリューションの略で、日本語では「高精細」「高解像度」という意味になります。

ハイレゾ音源とは

ハイレゾ音源とは、情報量の多い高解像度かつ高音質の音源を指します。

CD音源よりもたくさんの音の情報を持っており、3~6.5倍程度の情報量を持つことにより音の量(繊細さ・奥行・表現力)が桁違いになっています。

CDでは感じ取れなかった繊細さやニュアンスを感じられるのが、ハイレゾ音源です。

生の音を聞いているかのような臨場感がある

音源の情報量を表現する際に使用されている単位として、「kHz」や「bit」がありますが、CDとハイレゾの情報量を比較するとこのように表現できます。

CDの情報量:「44.1kHz/16bit」

ハイレゾの情報量:「96kHz/24bit」や「192kHz/24bit」が主流

このように、ハイレゾはCDよりも最大6.5倍の音の情報が詰まっている音源となります。

このハイレゾ音源を楽しむには、ハイレゾ音源・対応プレーヤー・対応イヤホンの3つを揃える必要があります。

ハイレゾ対応プレーヤーとは

以前からDAP(デジタルオーディオプレイヤー)は販売されていましたが、最近ではハイレゾ音源に対応したDAPも増えてきています。

「ハイレゾ対応のDAP」は、ハイレゾ音源だけでなく一般的なMP3のデータ形式やCD相当の音源にも対応しているので、汎用性が高いのも魅力です。

ハイレゾ音源のデータ形式は、一般的にFLAC・WAVが多く、これらに対応しているDAPが「ハイレゾ対応のDAP」となります。

ハイレゾ音源は、iPhoneやAndroidスマホでも楽しめる

ハイレゾ対応のイヤホンやヘッドホンについて

日本オーディオ協会の条件を満たしている製品がハイレゾ対応として販売可能です。

その条件とは、「スピーカー・ヘッドホン高域再生性能が40kHZ以上」と定められています。

そのため、高域(40kHZ以上)が再生できる性能が備わっていれば、ハイレゾ対応のイヤホンやヘッドホンとして認められています。

ちなみに、低音に関する条件は設けられていないので、高音は良くても低音に満足できない安価なイヤホンが出回りかねません。

実際、低音域がより低いところまで表現できるイヤホンは、コストが掛かりやすく価格も高くなる傾向にあります。

つまり、ハイレゾ対応イヤホンは音質を保証してくれている訳ではなく、あくまでも高域帯まで再生できますよ!ということになります。

ハイレゾ音源を楽しむには中級機以上がおすすめ

ハイレゾを楽しめる環境について

ハイレゾ音源を楽しむには、ハイレゾ音源・対応プレーヤー・対応イヤホンの3つを揃える必要があります。

ここでは、プレーヤーを中心としてハイレゾ音源を楽しめる環境についてご紹介していきます。

iPhoneでハイレゾを楽しむには

実は、最近のiPhone(7以降)にはイヤホンジャックが搭載されておらず、ハイレゾ音源を出力する能力がありません。

歴代iPhoneのイヤホンジャックの歴史

  • iPhone 6以前:イヤホンジャックを搭載
  • iPhone 7~14:イヤホンジャックが廃止、Lightningコネクタに統一
  • iPhone 15以降:イヤホンジャックは無く、Type-Cコネクタを使用

iPhone 7以降でハイレゾ音源を再生するためには、イヤホン以外に「DACアンプ」を使用する必要があります。

「DACアンプ」は、デジタルデータである音源をデジタル信号からアナログ信号へ変換する役割を担っており、音質に大きく影響を与えると言われています。

そのため、価格だけで選択するのではなく、製品の口コミやレビューをチェックして選ぶのがおすすめです。

筆者がおすすめするコスパの良い「DACアンプ」と「有線イヤホン」は、以下のようになります。

ポータブルタイプのDACアンプ

iPhone 7~14をご使用の方には、Lightningコネクタに対応している「radius AL-LCH81」がおすすめです。

iPhone 15以降をご使用の方には、Type-Cコネクタに対応している「radius RK-DA60C」がおすすめです。

どちらも「高音質」かつ「原音再生」を追求したDACアンプ

ハイレゾ対応の有線イヤホン

オーディオテクニカの「ATH-CKR100」は、繊細な音楽表現が特徴のイヤホンで、ハウジング素材にもこだわった製品です。

Androidでハイレゾを楽しむには

最近のAndroidスマホでは、イヤホンジャックを搭載していないモデルが増えており、そのままの状態ではハイレゾ音源を楽しむことができません。

しかし、スマホのType-C端子に「DACアンプ」を差込むことでハイレゾ音源が楽しめるようになります

筆者がおすすめするコスパの良い「対応のヘッドホンアンプ」と「有線イヤホン」は、以下のようになります。

また、Androidでは、最新のスマホでもイヤホンジャックを搭載しているモデルも存在します。

「DACアンプ」を使いたくない方や、音質にこだわりがある方は、イヤホンジャックのあるスマホがおすすめです。

筆者がおすすめするコスパの良い「DACアンプ」と「有線イヤホン」は、以下のようになります。

ポータブルタイプのDACアンプ

Androidスマホをご使用の方には、Type-Cコネクタに対応している「radius RK-DA60C」がおすすめです。

ハイレゾ対応の有線イヤホン

オーディオテクニカの「ATH-CKR100」は、繊細な音楽表現が特徴のイヤホンで、ハウジング素材にもこだわった製品です。

DAPでハイレゾ音源を楽しむには

DAP(デジタルオーディオプレイヤー)は各社から発売されていますが、DAPを使用してハイレゾ音源を楽しむには、ハイレゾ音源に対応したイヤホンが必要になります。

ここでは初めてハイレゾ対応のDAPを検討されている方におすすめの機材や音源をご紹介します。

ハイレゾ対応のDAP

SONYの「NW-A307」は、手のひらに収まる持ち運びのしやすいDAPで、有線・ワイヤレス問わず高音質で楽しめるモデルとなっています。

素直な音と音の輪郭がクリアで、バランスよく原音に忠実に表現してくれるDAPに仕上がっています。

おすすめのハイレゾ音源

ハイレゾ音源を配信しているサービスはいくつかありますが、ここでは初心者の方でも使いやすいハイレゾ音源配信サイトをご紹介します。

いくつかのハイレゾ音源配信サイトを使用してきた筆者のおすすめは、「e-onkyo music」です。

日本最大級のハイレゾ音源配信サイトで、様々なジャンルを配信しています。また、WAV・FLAC・DSDなどの幅広いデータ形式にも対応しています。

ハイレゾ対応の有線イヤホン

オーディオテクニカの「ATH-CKR100」は、繊細な音楽表現が特徴のイヤホンで、ハウジング素材にもこだわった製品です。

ハイレゾに関するよくある質問

ハイレゾ音源やハイレゾ対応のイヤホン・ヘッドホンに関するよくある質問についてまとめてみました。

ハイレゾマークとは?

商品パッケージやWEBサイトでよく見かける「ハイレゾマーク」ですが、ハイレゾの条件を満たしたとしても必ず表示できる訳ではありません。

というのも、「ハイレゾマーク」を表示するには、日本オーディオ協会の会員メーカーである必要があるからです。

つまり、日本オーディオ協会が許可したメーカーから発売されるイヤホンでなければ、ハイレゾに対応したイヤホンであっても「ハイレゾマーク」を表示できません。

このあたりの業界の事情が一般の方には良い印象を与えず、ハイレゾ対応のイヤホンやヘッドホンの価値低下を招いているのではないでしょうか。

ハイレゾの基準である「kHz」「bit」について解説

音声配信サービスの音質を比較する時に見かける「kHz」と「bit」について解説します。

「kHz」と「bit」をざっくり説明すると、

  • kHz:サンプリング周波数といって、値が大きいほど高音の表現に優れる
  • bit:量子化ビットといって、値が大きいほど小さく細かい音の表現が豊かになる

といった感じで、どちらの値も大きいほど高音質になる傾向にあります。

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