今回レビューするのは、SONYから発売された「WH-CH520」です。
前作の「WH-CH510」は、使用感やスタイリッシュなデザインに定評があり、四千円台というリーズナブルさもあって発売当初からロングセラーを続けるワイヤレスヘッドホンです。
そんな人気製品の後継機が約4年振りに新しくなって登場したのが、「WH-CH520」となります。
軽くて気軽に使える使用感をそのままに、装着感や機能性がパワーアップしています。
この記事では、筆者が実際にヘッドホンを使用してみた感想や店員として接客中に頂いたお客様の声を元に「WH-CH520」の魅力をお伝えします。
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- 通話時に周囲のノイズを軽減してくれ、通話相手にクリアな音質を届けてくれる
- とにかく軽く、長時間装着していても疲れにくい
- 2台のデバイスに同時接続ができて、接続の切り替えもとてもスムーズに行える
- 遅延が少なく、動画や映画も楽しめる
- 有線で接続して音楽を楽しむことはできない
- 折り畳むことはできない
タップできる目次
SONY WH-CH520のレビュー
このヘッドホンは、ノイズキャンセリングや外音取込機能は搭載していません。
ハイテクな機能は搭載していないものの、専用のアプリが使えるようになったり、より快適な装着感を実現できるように進化しました。
製品の外観と使い方
ヘッドホンの外観は、前作よりも洗練されたデザインで角がない滑らかなフォルムになっています。
また、ヘッドバンド部分には、あらたにヘッドクッションが追加されていたり、イヤーパッド部分の素材が変更されています。
ハウジング部が回転するため、フラットかつコンパクトになり、持ち運びがしやすく出先で使うのにも便利です。
カラーリングは、ブラック・ホワイト・ブルー・ベージュの4色展開で、好みの色を選ぶことができます。
操作は右側のハウジング部に集約されており、音量調整やマルチボタンが配置されています。
その都度スマートフォンを取り出すことなく、操作ができるのはうれしいですね。
- 電源のON/OFF:マルチボタンを2秒長押し
- 再生/一時停止:マルチボタンをクリック
- 受話/終話:マルチボタンをクリック
- 音量を上げる:+ボタンをクリック
- 音量を下げる:ーボタンをクリック
- 次の曲へ:+ボタンを長押し
- 前の曲へ:ーボタンを長押し
装着感はとても快適
ヘッドホンの重さは、わずか147gと軽量設計のため、装着していても重さをほとんど感じません。
側圧が強くなりがちなオンイヤータイプのヘッドホンですが、装着感は良好です。
イヤーパッドには、新たに採用された低反撥ウレタンフォームのイヤーパッドが搭載されており、フィット感を高めてくれています。
ヘッドバンド部には、クッションが追加されているので頭が痛くなりにくい仕様です。
筆者はメガネを掛けていますが、ヘッドフォンを装着してもストレスなく使用することができました。
バランスの良い音質
音質は低音から高音までバランスが良く、クリアな音質なのでボーカルや楽器の音もしっかりと聞くことができます。
上位モデルと比較すると劣る部分はあるものの、普段使いするヘッドホンとしては十分な音質に仕上がっています。
ちなみに、コーデックはSBC・AACに対応しており、LDACやaptXなどの高音質コーデックでは接続できません。
今作からアプリに対応したので、音質調整が可能になりました。
好きな音楽を好みの音質で聞くことができます。
さらに、YouTubeなどの圧縮音源をCD音源相当の音質に変換する「DSEE」機能も搭載されており、クリアで広がりのある音を楽しむことができます。
このヘッドホンは、マイク性能が優秀なので、通話だけでなくオンラインでの会議や授業などでも使用することができます。
また、通話時には周囲の雑音を抑えて集音するノイズサプレッションにより、通話相手にクリアな音声を届けられます。
対応デバイス
このヘッドホンは、iPhoneやAndroidにも対応しており、以下のデバイスとも接続が可能です。
接続にはBluetooth通信を利用しており、バージョンは最新の5.2を搭載。ワイヤレスでも安定した接続でヘッドホンを使うことができます。
iPhone・Android(アンドロイド)・ウォークマン・テレビ・PC・iPad・PS5・Nintendo Switchなど
※PCがwindowsの場合は、音楽再生の接続(A2DP)対応のBluetooth機能が必要
ペアリング方法
ペアリングはBluetooth接続から行う方法と、アプリから行う方法があります。
ここでは、Bluetooth接続から行う方法をご案内します。アプリからの接続方法は後ほど解説致します。
電源ボタン(マルチボタン)を押す。
自動でペアリングモードになり、ランプ(青色)が2回ずつ点滅を繰り返します。
デバイス(iPhoneなど)のBluetooth設定から「WH-CH520」を選択すると接続完了です。
次回からは電源を入れると自動的に接続されます
Android端末でver.6.0以降であれば、Google Fast Pairを利用して簡単に接続することができます。
ヘッドホンの電源を入れて、スマートフォンに近づけると画面に通知が現れるので、それをタップするだけでペアリングができます。
アプリやその他の機能
専用のアプリ(HeadPhones Connect)を使うことで、ヘッドフォンの能力を最大限に引き出すことができます。
操作もわかりやすく無料で使えるのでおすすめです。
アプリを使ったペアリング
ヘッドフォンの電源を入れた状態で、アプリを起動して画面の案内に沿って進んでいきます。
「WH-CH520」を選択する画面になりますので、タップすることで接続が開始されます。写真(一番左)のような画面に切り替わるとペアリングが完了です。
音声の遅延
ワイヤレスのヘッドホンなので、厳密には遅延は生じていますが体感できる程の遅延ではありません。
試しに映画や動画を視聴してみましたが、口元と音声がずれているようには感じませんでした。本格的にゲームをするような使い方でなければ許容の範囲だと思います。
SONY WH-CH520のイコライザー機能
アプリを使用すれば音質を調整することができます。
5段階の音域を自由に調整できるイコライザー機能と、あらかじめ準備されているプリセットを選択する2つの方法から音質を調整できます。
個人的にはプリセットにある「Excited」がおすすめです。
サイドトーン機能
通話中に自分の声や周囲の音が聞こえる機能で、ヘッドホンをしていない普段の感覚に近いため話しやすくなる傾向があります。
前作「WH-CH510」のサイドトーンが改善されて、より自然に周囲の音と自分の声を聞くことが出来るようになりました。
ちなみに、サイドトーン機能をオフにして使用することはできません。
SONY WH-CH520のマルチポイント機能
アプリからマルチポイントを有効にすると、2台のデバイスと同時に接続することができます。
接続をスムーズに切替えられるため、複数のデバイスを持っている方にはとても便利な機能です。
2台目のデバイスとの接続は、本体の電源ボタンを約7秒間長押しすることでペアリングモードに入りますので、そちらから接続を行ってください。
パソコンで音楽を聞いている時に、スマートフォンに着信があった場合でも、ヘッドフォンをしたまま受話することが可能です。
スムーズに接続が切替わってくれるので、急な電話や呼出でも慌てる必要はありません。
ヘッドフォンを探す機能
ヘッドフォンをどこに置いたか忘れてしまっても、Fast Pairで接続した端末から「デバイスを鳴らす」機能を使うことで、ヘッドフォンから音を再生して探すことができます。
また、紛失時には、Googleアプリ「端末を探す」を使うことで、最後に接続をした場所を地図上に表示させ探し出す手掛かりとしても使えます。
SONY WH-CH520のバッテリー性能
ワイヤレス製品は必ず充電する必要がありますが、バッテリー性能が低いと頻繁に充電する手間が増えるだけでなく、バッテリーの劣化にも繋がります。
このヘッドフォンは、最長50時間再生できるロングバッテリー性能を搭載しており、煩わしい充電作業を極力減らしてくれます。
また、3分の充電で最長90分使える急速充電にも対応しており、バッテリー切れの時もわずかな充電時間ですぐに使えるようになります。
スペック表・価格
項目 | 仕様 |
発売日 | 2023/3/3 |
メーカー小売価格 | 7,700円 |
再生時間 | 最大50時間 |
ドライバサイズ | 30mm |
充電時間 | 約3時間(急速充電:3分で最大1.5時間使用) |
充電方式 | USB Type-C |
通話機能 | 〇 |
マルチポイント | 〇 |
折りたたみ | × |
重量 | 147g |
対応コーデック | SBC/AAC |
Bluetooth | ver.5.2 |
AIアシスタント搭載 | Google アシスタント Amazon Alexa |
AIアシスタント呼出機能 | 〇 |
カラー | ブラック/ホワイト/ブルー/ベージュ |
こんな方におすすめ
今回ご紹介した「SONY WH-CH520」を一言でまとめると、気軽に使える使用感と実用的な機能を併せ持つコスパの高いヘッドホンでした。
最後に、「SONY WH-CH520」をおすすめする方と、こんな方にはおすすめできない方をまとめましたので、ご参考いただけたら幸いです。
- 価格を抑えて使い勝手のいいヘッドホンをお探しの方
- 音質・機能・品質のバランスの良いヘッドホンをお探しの方
- テレワークなどの仕事用のワイヤレスヘッドホンをお探しの方
- フィット感が良く、耳が痛くなりにくい快適なヘッドフォンをお探しの方
- 信頼できるメーカーのワイヤレスヘッドホンを探している方
- 音漏れが気になる場所でヘッドホンを使用する方
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家電量販店のオーディオコーナーで店員をしつつ、大好きなイヤホン・ヘッドホンの魅力を発信しています。→ヘッドホンの選び方を解説