音質の良いヘッドホンが欲しいけど、BOSEの「QuietComfort45」とSONYの「WH-1000XM4」は何が違う?
強力なノイズキャンセリング機能が搭載され、音質の良い両者は価格帯も近いことから良く比較検討される製品です。
どちらも完成度の高いヘッドフォンなので、選び方によって大きく後悔をすることはありません。
この2択に絞り込んだあなたは、ほとんどゴールに到達しています。
ただし、使い勝手など細かな違いはあるので、より生活にフィットするヘッドフォンを選ぶための判断材料としてこの記事を活用頂けたらと思います。
この記事では、BOSEの「QuietComfort 45」とSONYの「WH-1000XM4」の音質・性能・装着感・使い勝手など、様々な角度から比較して解説しております。
スポンサーリンク
まずは結論!
筆者の結論としては、BOSEの「QuietComfort 45」がおすすめです。
操作性・デザインなどは好みがありますが、それ以外の要素では「QuietComfort 45」の方がわずかに性能が上回っているように感じました。
それぞれの機能の比較やその他の機能については、本文で詳しく解説させて頂きます。
「QuietComfort 45」と「WH-1000XM4」の主要な項目をピックアップして比較しています。
項目 | QuietComfort 45 | WH-1000XM4 |
---|---|---|
発売日 | 2021/10/28 | 2020/9/4 |
参考価格 (2023/3月現在) | 39,600円 | 48,400円 |
ノイズキャンセリング機能 | より強力 | 強力 |
外音取込機能 | とても自然 | 優秀 |
マイク性能 | より優秀 | 優秀 |
バッテリー性能 | 最長22時間 15分の充電で最長3時間 | 最長38時間 15分の充電で最長3時間 |
充電時間 | 2.5時間 | 3時間 |
重量 | 240g | 254g |
充電方式 | 有線(USB Type-C) | 有線(USB Type-C) |
コーデック | SBC/AAC | SBC/AAC/LDAC |
操作方法 | 物理ボタン | タッチセンサー |
カラー | 4色 ブラック/ホワイトスモーク/ミッドナイトブルー/エクリプスグレー | 2 色 ブラック/プラチナシルバー |
タップできる目次
スポンサーリンク
製品の外観
「QuietComfort 45」は強度のあるガラス繊維を練りこんだナイロン樹脂でできており、重量は240gと軽量です。
ヘットバンドとイヤーパッドは、柔らかな上質なシンセティックレザーが採用されています。
使用頻度やお手入れによっては、3年以上持つ耐久性のある素材です。
「WH-1000XM4」の材質は公表されていませんでしたが、重さは254gとほとんど差がみられませんでした。
ヘッドバンドとイヤーパッドは、表面の素材は公表されていませんが、柔らかい低反撥ウレタン素材を採用しています。
「QuietComfort 45」の操作は物理ボタンとなっており、一通りの操作をヘッドフォンから行うことができます。
物理的なボタンなので、誤操作が起きにくい仕様になっています。
「WH-1000XM4」の電源やカスタムボタンは物理ボタンになっていますが、主な操作は右側のハウジングに搭載されたタッチパッドから行っていきます。
非常に感覚的に使えるため、操作を覚える必要もありません。
物理ボタンが良いか、タッチパッドが良いかは好みですね
音質
「QuietComfort 45」と「WH-1000XM4」では音質にほとんど差はありません。
どちらもフラット寄りの音の傾向で、解像感が高くバランスの取れた音質に仕上がっています。
細かい違いを上げるとすると、「QuietComfort 45」は中高音域のボーカルの聞こえ方や表現力に魅力を感じました。
「WH-1000XM4」はボーカルも美しいのですが、低音と高音がやや強調されていて迫力がある音質に感じました。
どちらもイコライザーで音質を調整することができるので、好みの音に近づけることができますが、原音に近い音の「QuietComfort 45」の方が、味付け(音質調整)がしやすいのではないかと思います。
「QuietComfort 45」を玄人向けだとすると、「WH-1000XM4」は音楽好きな方向けの音質になります。
ノイズキャンセリングとアンビエントアウエア
「QuietComfort 45」と「WH-1000XM4」では、「QuietComfort 45」の方が少しノイズキャンセリング性能が高いと感じました。
低音から中音に掛けては同じぐらいの性能ですが、高音域のノイズカットに差が見られました。
「WH-1000XM4」は強力なノイズキャンセリングなのに、圧迫感が少ない点が評価できます。
「QuietComfort 45」は周りの雑音レベルに合わせて自動でノイズキャンセリングの強さを調整してくれる部分が評価できます。
ノイキャンの性能的には「QuietComfort 45」の方が上ですね
「QuietComfort 45」と「WH-1000XM4」の外音取込機能には差が見られました。
「WH-1000XM4」の外音取込機能は、前作よりも改善しています。
ヘッドフォンを装着していても、会話をすることができ人の声も聞き取ることができます。
「QuietComfort 45」はとても自然な音声で周囲の環境音を聞くことが出来ます。
ヘッドフォンを装着していないような感覚、とまでは言えませんが人との会話もスムーズかつクリアな音声で聞くことができます。
「QuietComfort 45」と「WH-1000XM4」も通話品質に問題はありません。電話だけでなく、仕事や勉強でのビデオ通話にも使用できます。
それぞれに周囲のノイズを除去するシステムが組み込まれており、通話時にあなたの声をクリアに届けてくれます。
通話はデバイス同士の相性も影響するので、一概には言えないですが、筆者が行ったテスト環境だと「QuietComfort 45」の方が、声がくっきりと聞こえました。
使用感
「QuietComfort 45」と「WH-1000XM4」の細かい使用感などを比べてみます。
項目 | QuietComfort 45 | WH-1000XM4 |
---|---|---|
バッテリー性能 | 最長22時間 15分の充電で最長3時間 | 最長38時間 15分の充電で最長3時間 |
充電時間 | 2.5時間 | 3時間 |
充電方式 | 有線(USB Type-C) | |
コーデック | SBC/AAC | SBC/AAC/LDAC |
マルチポイント | 対応 |
バッテリー性能
筆者は、バッテリー性能は高ければ高いほど正義だと思っています。
「QuietComfort 45」と比べて「WH-1000XM4」は16時間ほどバッテリー性能が優れています。
最長38時間使用することができるので、片道1時間の通勤・通学で使用するだけなら1か月ほど充電せずに使えますね。
また、急速充電にも対応しており、15分の充電で3時間も使えるのはありがたいです。
マルチポイント
「QuietComfort 45」と「WH-1000XM4」には、同時に2台のデバイスに接続できるマルチポイント機能が搭載されています。
スマートフォンとパソコンなど、複数のデバイスを所有している方なら接続を簡単に切替えられるため、非常に便利な機能です。
装着感
「QuietComfort 45」と「WH-1000XM4」はどちらも装着感が良く、長時間装着していても疲れにくい仕様になっています。
「WH-1000XM4」は、ヘッドバンド・イヤーパッドには柔らかい低反撥ウレタン素材を使用しています。
「QuietComfort 45」よりも側圧が優しく、締付け感は少なく感じました。
「QuietComfort 45」はヘッドバンド・イヤーバンド共に、上質なシンセティックレザーを採用し、肌触りのよい質感になっています。
どちらのヘッドフォンもメガネの上から装着しても、違和感や痛みはありませんでした
遅延について
「WH-1000XM4」は、接続優先モードで接続すると遅延を感じませんでしたが、音質優先モードで接続した場合は遅延が見られました。
「QuietComfort 45」をSBC・AACの両方で接続して使用しましたが、どちらも体感できるような遅延はありませんでした。
用途に合わせてモードを切替えれば、どちらのヘッドホンも動画やゲームを楽しむ程度であれば心配をする必要はなさそうです。
その他の機能の違い
「WH-1000XM4」にはたくさんの便利な機能があります。
例えば、ノイズキャンセリングモードの時に話し始めたら自動で外音取込モードに変わるスピーク・トゥ・チャットや、位置情報を登録しておくと自動でノイズキャンセリングの強さを調整してくれたり、様々な機能があります。
その他には、イコライザー調整・クイックアテンション・着脱検知機能・アクティブサウンドコントロールなどがあります。
「QuietComfort 45」はアプリが無くても使えるぐらい機能がシンプルになっています。
まとめ
「QuietComfort 45」と「WH-1000XM4」の性能と使い勝手を比較解説させて頂きました。
冒頭でも申し上げましたが、ほとんどの機能で「QuietComfort 45」が上回っており、価格も1万円ほど安いとなれば、BOSEを選択した方がコスパが高いと思います。
それぞれのヘッドフォンを個別でレビューしておりますので、気になる方はチェックしてみてください。
スポンサーリンク
スポンサーリンク
家電量販店のオーディオコーナーで店員をしつつ、大好きなイヤホン・ヘッドフォンの魅力を発信しています。