【レビュー】MOMENTUM True Wireless 4は何が進化した?SENNHEISERの新作イヤホンを試してみた

SENNHEISERの新作イヤホンが気になっている

前作の「MOMENTUM True Wireless 3」が発売されてから約2年が経過し、ついにSENNHEISERから最新のイヤホンが登場しました。

デザインは前作を継承しつつ、音質・ノイズキャンセリング・外音取込などの機能が大きく進化しています。

この記事では、筆者が実際にイヤホンを使用してみた感想や、店員として接客中に頂いたお客様の声を元に「MOMENTUM True Wireless 4」の解説しています。

筆者のプロフィール

家電量販店のオーディオコーナーで店員をしつつ、大好きなイヤホン・ヘッドホンの魅力を発信しています。
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「MOMENTUM True Wireless 4」の特徴は?

「MOMENTUM True Wireless 4」は、高級イヤホンに求められる音質や機能を一通り搭載している優れたイヤホンです。

良い点
  • ジャンルを問わず音楽を高音質で楽しめる
  • イヤーフィンによりイヤホンが耳からズレにくい
  • 低遅延モードで動画やゲームもストレスフリー
  • 2台同時に接続できるマルチポイントに対応
残念な点
  • 風が当たるとボワつく
  • 通話の音質が良くない→アップデートで解消予定

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「MOMENTUM True Wireless 4」のレビュー

「MOMENTUM True Wireless 4」を購入して使ってみた感想や、使い勝手をご紹介します。

イヤホンの外観と使い方

前作「MOMENTUM True Wireless 3」のデザインを継承しているため、形状には変化がありませんが、ロゴがメタリックな質感に変わっています。

また、カラーリングは、ブラックグラファイト・ホワイトシルバーと、Amazon限定でブラックコッパーがラインナップ。

SENNHEISERの製品は、Amazon限定の割引やカラーがあるので要チェック

充電ケースは少し重めだが、イヤホン本体は軽量

充電ケースのサイズは、高さ34.8×幅70.1×奥行44.6mmとなっており、イヤホン込みの重さは約77g

平均的なワイヤレスイヤホンの重さが60gぐらいなので少し重めですが、サイズは平均的な大きさです。

イヤホン本体の重さは、軽いイヤホンの代名詞である「AirPods Pro 2」と同程度の重量なので、長時間の使用でも疲れにくくなっています。

名前MOMENTUM
True Wireless 4
AirPods Pro 2
イヤホン本体(片耳)約6.0g約5.3g
充電ケース+イヤホン約77g約61g

充電ケースの厚みが約4センチ以下なので、ズボンのポケットに入れて持ち運んだり、カバンに入れても邪魔になりにくいサイズ感です。

充電ケースの表面はファブリック素材なので、キズも付きにくく高級感もある

イヤホンを長期間きれいな状態で使うためにも収納ケースの使用をおすすめ。使いやすいものをまとめているので、チェックしてみてください。

タッチセンサーの反応も良好

イヤホンの側面にタッチセンサーが配置されており、操作が行えます。

タッチ操作をするごとに音声で知らせてくれるので、自分がタップした回数を認識しやすくなっています。

ボタンの操作方法
  • 再生/停止:右ないし左を1回タップ
  • 曲送り:右側を2回タップ
  • 曲戻し:左側を2回タップ
  • 音声アシスト:右側を3回タップ
  • 音量上げる:右側を長押し
  • 音量下げる:左側を長押し
  • ノイズキャンセリング:左側を1回タップ
  • 外音取込:左側を3回タップ

操作の割り振りは、アプリを使えば自由に調整することができるので、あなたの使いやすい様にカスタマイズが可能。

タップするとすばやく反応するので、サクサク操作できる

ジャンルを問わず高音質で楽しめる

前作の「MOMENTUM True Wireless 3」よりもクリアな音質かつ、情報量が増えていて音の描写がより細かくなっているように感じました。

音の傾向としては、前作同様「繊細さ」と「パワフルさ」を合わせ持ったバランスの良い音質に仕上がっています。

また、音場の広さから、

  • クラシックのような繊細な音楽では、会場の広いホールのような抜けの良さ
  • ロックのようなパワフルな楽曲では、ライブハウスのような臨場感

を味わうことができました。

「MOMENTUM True Wireless 4」は、高級なワイヤレスイヤホンですが、価格に見合うだけの音質のある製品だと思います。

ジャンルを問わず音楽を楽しめる音質

あなたの耳に合わせて最適化

SENNHEISERでは、個人の聴覚や耳の形状に合わせて音質を最適化する「サウンドパーソナライゼーションモード」が搭載されています。

10年以上に渡って個人のリスニングの傾向を研究したドイツのフラウンホーファー デジタルメディア技術研究所の専門部門と共同で開発を行なったそうです。

専用のアプリからテストや調整を行うことで自分に合った音や、自分好みの音質にカスタムすることが可能。

カスタマイズには、5分も掛からず、かんたんに設定できるからおすすめ

装着感は相変わらず快適

「MOMENTUM True Wireless 4」は、軽い装着感なのにしっかりとフィットしてくれます。

このイヤホンは、フィット感を高めるためにイヤホン形状だけでなく、ズレを防ぐ為にイヤーフィン(赤丸)を採用しています。

イヤーフィンが耳のくぼみにフィットすることで、耳穴の形が大きく変わるような動作(会話や食事など)をしても、ズレにくくしてくれています。

イヤーフィン・イヤーピースともにサイズ違いが同梱されている

ノイズキャンセリングが大幅に強化された

「MOMENTUM True Wireless 4」のノイズキャンセリング機能が大幅にパワーアップしています。

前作では、低音はしっかりカットされていましたが、中広域にかけて物足りなさを感じることがありました。

今作では、電車やバスに乗っていても周囲のノイズが気にならないので、音楽の世界に一人没頭することができます

また、風切り音の防止モードが用意されているので、屋外でイヤホンを使う機会が多い方でも安心です。

ノイズキャンセリングの性能は、10点中9点を付けられるレベルだと思います。

音質の劣化なしに、このレベルのノイキャンを実現するのは凄い

外音取込モードはとても自然な仕上がりに

前作は音楽を流していない時に、「シャー」といったホワイトノイズが聞こえていましたが、今作ではかなり改善がなされていました。

「MOMENTUM True Wireless 4」を外音取込モードに切り替えると、周囲の環境音をとても自然に取り込んでくれます

そのため、屋外にいる時は外音取込モードにすることで、危険が近づいていても気がつくことができます。

人との会話も問題なく使える

通話性能は微妙だけど

「MOMENTUM True Wireless 4」は、両方のイヤホンに合計3個のマイクが搭載。

通話中の周囲のノイズを軽減するノイズキャンセリング機能を搭載したマイクなので、騒がしい環境でも通話することができます。

実際に通話のテストを行ってみたところ、音量がやや小さく、こもった音声に聞こえると感想をもらいました。

通話品質に関しては、今後ファームウエアのアップデートで改善する予定ということでしたので、改善を期待したいところです。

今のところ、通話メインのイヤホンとして使うのは厳しいかも

バッテリー性能も進化

イヤホン単体で最大7.5時間、充電ケースを含めると最大30時間使用できるバッテリー性能があります。

充電をするには、充電ケースの正面の端子(Type-C)で充電を行うか、ワイヤレス充電機の上に載せることで充電を開始します。

また、8分の充電で最大60分使用できる急速充電にも対応しているので、バッテリーが無い状態からでもわずかな充電時間で使い始めることができます。

ワイヤレス充電器があれば、載せるだけで充電もできる

防水だけでなく防塵にも対応

「MOMENTUM True Wireless 4」はIP54相当の防塵防水性能を搭載しています。

水滴だけでなく、ホコリにも強いため屋外でも気にせず使用することができます。

完全防水ではないので、洗濯をしたり水没させてしまうと故障の原因になってしまうので、注意が必要です。

運動中やジムで使用するのは問題ありません

専用アプリが搭載されている

「MOMENTUM True Wireless 4」のアプリは使いやすく、カスタマイズ性も高いのでダウンロードしておいても損はありません。

もちろん無料で使えて、以下のような設定を調整することが可能です。

アプリの機能一覧
  • イコライザー設定(音質調整)
  • 低遅延モード
  • バッテリー残量の確認
  • トランスペアレントモード
  • アクティブノイズキャンセレーション
  • その他の詳細な設定
  • イヤホン操作の割り振り
  • サウンドゾーン
  • ファームウエアのアップデート

よくある質問(Q&A)

「MOMENTUM True Wireless 4」についての疑問や気になるポイントをまとめています。

アップデートや最新のファームウエアについて

「MOMENTUM True Wireless 4」のファームウエアを最新の状態にアップデートすることで、不具合の解消だけでなくより便利に使うことができます。

アップデートをする前には、イヤホンを充電ケースから出しておき、バッテリーが十分にある状態で行いましょう。

詳しい方法は、公式サイトで説明されているので、不安な方は確認しながら作業をしてみてください。

充電出来ない時は?

「MOMENTUM True Wireless 4」が充電出来ない場合は、故障の可能性が高いので公式サイトのお問合せフォームから問い合わせてください。

念のために、付属の充電コードを何度か指し直したり、イヤホン本体がズレていないかなど確認を行ってください。

充電ランプの意味は?

「MOMENTUM True Wireless 4」の充電ケース前面に配置されているLEDインジケーターですが、充電中のバッテリ状態によって色が変わります。

充電ケースを開け閉めした際には、バッテリー残量を色で教えてくれます。レッドが点滅したらバッテリーが無くなってきているので早めに充電しましょう。

ペアリング方法は?

デバイス(iPhoneなど)とイヤホンのペアリング方法を解説します。

STEP

イヤホンをケースから取出します

STEP

耳に装着し、両方のイヤホン側面を長押しします。

STEP

アナウンスが聞こえたら、接続したいデバイスのBluetooth設定から「MOMENTUM True Wireless 4」を選択すれば接続が完了です

遅延は気になる?

iPhoneで接続して、ノーマルモードで動画やゲームを行いましたが、気になるほどの遅延を感じることはありませんでした。

しかし、コーデックによっては遅延が気になる場合があるかもしれません。そう言ったときは低遅延モードを使用することで最小限の遅延に抑えることができます。

修理や修理費用は?

修理は公式サイトから受け付けているようです。

ゼンハイザーの製品には、24か月の製品保証が付与されているので自然故障であれば無償で修理してもらえるかもしれません。

エージングの時間は?

一般的にヘッドホンのエイジングに掛かる時間は10~20時間程度と言われています。

1日2時間程度を一週間行うことで、音の変化を感じることができました。

開封時はスカスカした音でしたが、エージングを行うことで解像感の高い音質に変わっていきました。

スペック・価格の一覧表

MOMENTUM True Wireless 4のスペックについて表にまとめました。

発売日2024/3/1
販売価格49,940円(税込)
タイプカナル型
充電方式USB Type-C/ワイヤレス充電(Qi)
コーデックSBC,AAC,aptX,aptX Adaptive,aptX Lossless,LC3
ドライバー7mm
重量イヤホン本体6.2g・充電ケース込み79g
連続再生時間最大7.5時間
(充電ケースと合わせて最大30時間)
充電時間約1.5時間
マイク
マルチポイント2台
カラーバリエーションブラックグラファイト
ホワイトシルバー
防塵・防水性能IP54
BluetoothバージョンVer.5.4
低遅延モード対応
MOMENTUM True Wireless 4のスペック表

まとめ-こんな方におすすめ-

この記事では、「MOMENTUM True Wireless 4」を実際に使ってみた感想や音質のレビューをさせて頂きました。

最後に、「MOMENTUM True Wireless 4」をおすすめする方と、こんな方にはおすすめできない方をまとめましたので、ご参考いただけたら幸いです。

こんな方におすすめ
  • 有線イヤホン並みの音質で聴けるイヤホンをお探しの方
  • フィット感の高いイヤホンをお探しの方
  • 優秀なノイキャン・外音取込機能を搭載したイヤホンをお探しの方
  • マルチポイントを搭載したイヤホンをお探しの方
こんな方にはおすすめできません
  • 通話メインで使うイヤホンをお探しの方
  • 音質よりもノイキャンの強さを求めている方

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